高齢者の延命
2013年06月06日
質問;息も心臓も止まっています。人工呼吸、心臓マッサージをしますか?
答え;この問いに「ハイ」とお願いする場合は最近めったに見られません。無意味な延命行為と考える方が増えました。
質問;口から食べることが出来ません。胃に直接管(胃ろう)を入れて延命しますか?
答え;多くの方が迷うところです。胃に管をいれて栄養をそこから入れれば長生きができます。しかし・・これは延命行為では?自分の運命を自分で決められなくなります。
質問;水も飲まなくなりました。点滴して欲しいのですが?
答え;多くの方が迷うところです。点滴ぐらいしてほしいと…。しかしご自身の意志で点滴を希望されるというよりは家族が希望されることがほとんどです。これも延命行為では?
質問;口から食べることが出来なくなりましたが、僅かの水と栄養ですごさせたいのですが?
答え;結構です。老衰は徐々に食欲がなくなり眠るように最期を迎えます。こういう形がいちばん自然に近い、自分の身体と意志で自分の運命を決められるからです。
質問;ぴんぴんころりが理想なので、延命はしたくありません。
答え;延命はしたくないというのが一般的に多くの方希望しているようです。そのことを主治医にきちんと伝える事が必要です。
自分の意志で自分の事が出来なくなったら、おむつでは生きたくない、口から食べれなくなったら、生きたくない、と自分では思う反面、自分の親などに対しては少しでも長く生きてほしいと願う気持ち、よくある話です。長生きのための点滴、胃ろうからの栄養は自分では決められず、他人が決めなければいけない現実。こういう状態を延命行為だと私は思います。それが良いのか、よくないのかはその人の考え方しだいです。