肺炎

2013年10月07日

質問;テレビによると死亡原因の第三位が肺炎だそうです。ワクチンがあるそうですが。

答え;「肺炎」のワクチンではなく、肺炎球菌と言う菌に対するワクチンです。

 

質問;具体的に教えてください。

答え;肺炎の原因は大きく分けて二つあります。

一つ目は日常生活でかかる肺炎です。風邪をこじらせてかかる肺炎、またはいきなり肺炎の原因菌が悪さをし、発症するタイプです。この原因の菌の一つが肺炎球菌です。それに対するワクチンがあります。

二つ目は入院中に起こる肺炎です。上記の肺炎とは原因になる菌は異なります。また食べ物を誤嚥(間違って食べ物が肺に入る)して起こる肺炎もあります。

 

質問;肺炎にかからないためにはどうすればいいですか?

答え;肺炎には原因の菌、状況があります。一番肝心なのはご自身の身体の抵抗力が落ちたときにかかるということ。ご自身の抵抗力が普通ならば肺炎にはまずかかりません。例えば風邪気味なのに無理して雨の中肉体労働をするとか、他に持病があるのに無理した労働をしたとかです。何にもしてないのにいきなり肺炎にやられることはありません。

 

質問;では肺炎はなぜ死亡原因第三位なのですか?

答え;体が弱って入院し、誤嚥性の肺炎で亡くなられる方が非常に多いとからだです。

 

「65歳になったら肺炎球菌ワクチンはやっておかないと心配」だと思わせるテレビ広告が目につきます。私の臨床経験では誤嚥性肺炎の頻度が圧倒的に多く、典型的な肺炎球菌の肺炎にお目にかかることはめったにありません。めったに起きないことをさも起こることのようにあおりたてて心配につけこみ自分の商品を売りつける・・霊感商法とあまり変わらない気がします。