延命
2014年07月08日
質問;口から食べることが出来ません。胃に直接管(胃ろう)を入れて延命しますか?
答え;多くの方が迷うところです。胃に管をいれて栄養をそこから入れれば長生きができます。しかし・・これは延命行為では?自分の運命を自分で決められなくなる可能性があります。
質問;水も飲まなくなりました。点滴して欲しいのですが?
答え;多くの方が迷うところです。点滴ぐらいしてほしいと…。しかしご自身の意志で点滴を希望されるというよりは家族が希望されることがほとんどです。これも延命行為では?
質問;体調が悪そうなので検査のために入院をさせたいのですが?
答え;検査結果に少しでも異状が見つかれば、たいてい治療を勧められます。また治療のためベッドで抑制されることも多く、寝たきりや、痴ほう症状がでるリスクはありますが、長生きはするかもしれません。これも延命の一つですね。
質問;口から食べることが出来なくなりましたが、僅かの水と栄養ですごさせたいのですが?
答え;結構です。老衰は徐々に食欲がなくなり眠るように最期を迎えます。こういう形がご本人にとっては一番無理のない苦痛の少ない、一番自然に近い状態です。周りから強制的に生かされるのでなく、自分の身体と意志で自分の運命を決められるからです。
※今回は高齢者で衰弱している場合を想定した内容です。
長生きは美徳ですか?還暦、米寿、卒寿、白寿・・これらはゴールへの通過地点にある給水所みたいな感覚ですか? 途中で亡くなったら、途中棄権として恥ずかしい結果になりますか? 長生きした人にインタビューすると皆ほとんど早く死にたいと言う、または長く行き過ぎたとも言う。いわゆる短命で世を去っていく人々に接すると「長生き」よりも今日一日の中身をしっかりさせたいな、と思う今日この頃です。