医療の方向性について

2018年05月13日

質問;医慮の方向性とは何ですか???

答え;一つの方向性は 救命、延命を目指す医療です。限りなく「生を追求」します。癌が見つかったら、癌と闘い勝つことを目標にさまざまな治療をします。検査、入院、手術など苦痛を伴う治療も含めて積極的に病気と闘います。いわゆる闘病生活が始まります。皆さまが一般的に思っている医療とはこのことです。医療中心の生活となるので「生活の質」は落ちます。死は敗北となります。

 

質問;ではもう一方の医療の方向性とはなんですか??

答え「生活の質」を重点に置く視点です。日常生活に支障がなければ医療的な介入は最小限にとどめます。病とは闘うことをせず、上手に共存することにしようと考えることになります。残っている時間(最期の時間)は自分のやりたいことに使い過ごしていただきます。結果、死を到達点と受け止めることになります。

 

質問;健康で長生きしたいのですが?

答え;延命を追求しすぎて医療的な介入を過度にしすぎると返って健康で長生きできなくなることが心配なのです。

質問;今、どちらか決めなければいけないのですか?

答え;いや、常に両方の考え方を念頭に置き、時が来たら、「えいやっ」と、どちらかに決めてください・・・。

 

病気や健康を気にし過ぎるあまりかえって健康を損なうことが多いと感じています。健康番組やサプリメントの宣伝は皆さまの病気への不安感を煽ります。100年長寿称賛はそれより短命な方たちへ屈辱感を味あわせます。健康診断は現在の健康の確認にこそなれ将来の健康の保証はしてくれません。「気にしない」ことって案外大切なことだと思います。