「医原病」再び・・

2023年04月15日

質問;そもそも「医原病」とはなんですか?

答え;医療行為そのものが健康を害する、医療側が病をコントロールしようとしてかえって増悪する病を言います。1970年代に  イヴァン・イリッチという哲学者により提唱されました。昔からアメリカでは指摘されていたのですね。

 

質問;具体的にはどういうことですか?

答え;一番わかりやすいのは薬の副作用です。良かれと思って出された薬の害です。抗コロナ薬、高脂血症薬等による免疫力低下、抗がん剤による副作用死、昨今は予防接種の副作用による害が目立ちますね・・・これらを臨床的医原病といいます。

 

質問;まだあるのですか?

答え;はい。社会的医原病と言われるものです。例えば医療費を掛ければ寿命が延びる?のではなく、医療費が安い県の寿命が一番長いというデータから言えますね。皮肉なことに医者にかからない方が長生きするということです。健康に関するサービスがもたらす害も指摘しています。

 

質問;ほかには?

答え;はい。文化的医原病と言います。簡単に言うと「死生観」の変化。15、6世紀の西洋では「死」は自然現象であり、長生きは美徳ではなかったようです。モンテーニュは「極端な老いのもたらす死・・を期待することは無駄な思い上がり。」長生きしようとする人を思い上がりの激しい人と嘲ったそうです。今、長生きは美徳??ですよね。

 

先日、訪問診療をうちでやりたいと、とある医師から問い合わせが来ました。早速面接しました。ある病院の在宅部門を統括している方でした。発言は立派でしたが、どうしても許せない発言がありました「コロナは儲かる、このまま終わらないでほしい」等々。利益は大切ですが、その前には患者さんの事を思う気持ちの方が数倍大切かと思います。こういう算術のみの医療では医原病を誘発しますね。もちろん結果は不採用。