薬についてあれやこれや・・

2023年05月15日

質問;ウイルス感染(コロナ、インフル等)にカロナール等の解熱剤は必要ですか?

答え;医学的には無効です。熱が高くなれば患者心理からみると不安になります。「肺炎になったら、脳がやられたら、どうしよう」って。解熱させることで一時的に良くなった?(と思わせる)ために処方されますね。

 

質問;たくさん薬を飲む、気軽に飲む、ことが何故怖いのですか?

答え;例えば薬による副作用が疑われた場合、たくさん飲んでいると、どれが原因薬剤なのかがわかりません、最後に追加された薬は一番疑わしいですが、長年内服している薬でも突然薬害がでることもあります。さらに飲み合わせで効果を減弱され、飲んでいる意味が薄れてしまうことがあります。

 

質問;具体例をあげてもらっても良いですか

答え;例えば、抗血小板薬(クロピドグレル)とPPI(ランソプラゾール、ラペラゾール)などの胃薬の併用は脳梗塞の予防効果が減弱します、またPPIの長期連用は肺炎のリスクが高くなることが解っています。

タミフル(抗インフル薬)飲むと突然死の危険度が増す。

抗がん剤の効果?延命するどころか副作用で苦しむ、寿命がかえって縮まる恐れすらあります。

市販の風邪薬一服で全身の皮膚がタダレしまう。あげればきりないです。

 

私は薬嫌いと言われます。その噂は否定しません。薬をむやみに出さないので安心して来院できるという声があるからです。しかし、薬を出さない=薬が嫌い、というのは少し違う気がします。薬をしっかり吟味し、ここぞというときにしっかり使う、それも合わせ技(いろんな薬を混ぜて使う)ではなく一本を決めに行く、そんな気持ちです。タイミングが合えば一本決めで拍手喝采、外せば非難轟轟。しかし今薬より効くもの・・「大丈夫だよ」の言霊の方を磨いています。