高齢者の「自立」とは ~施設に入れられないために~

2024年03月01日

質問;施設に入る、入れられてしまう原因はなんですか・・?

 

答え;原因その1 病院に入院する。

入院して原因となる疾患が治ったとしても、寝たきり、歩行にも介助が必要、認知症の進行、等により家に帰れなくなります。家にいて治れば家に居られます。

答え;原因その2 排尿、排便の失敗

誰もがトイレに自分で行って用を足したい、という欲求はあります。しかし、おもらしの頻度が増える、途中で転ぶ回数が増えると皆からおむつを勧められます。「嫌だ」と拒否すると、途中で転んで、便、尿まみれになったところを家族に発見され、緊張の糸が切れます。「もう無理、施設だ」と。歩くのが不安定なら、這って、四つん這いでトイレに行きましょう。

答え;原因その3 電話(呼び出しコール)攻勢

家族に電話をかけ、「あそこに連れていけ(トイレも)、あれもってこい、さびしいよ、」等で四六時中電話を掛けすぎると、「もう無理」と思われます。

答え;原因その4 今までやってきた習慣に固執する。

朝は何時に起き、食事は3食、日中の過ごし方、夜はしっかり寝る、等。身体に合わせて変えていかないとなりません。


院長のひとり言

住み慣れた自宅に居たい気持ち、当然です。しかし家族、特に子供さんたちに負担をかけすぎてもいけません。さあどうするか、自分で何とかするしかありません。そのためには今までやってきた習慣、環境を自分の今の身体に合わせていく必要があります。元に戻ろうとする意向が強い(頑張り屋さん)、その気持ちは大切ですが、それに固執する結果、施設行きが早まることもあります。どこかで何かを諦める気持ちも大切ですね。

 

多職種連携

2022年09月21日

質問;多職種連携ってなんですか?

答え;一人の患者(利用者)さんに対して様々な職種(医師、歯科医師、訪問看護師、ケアマネージャー、薬剤師、介護士、リハビリ療法士、など)が連携しながら治療、介護に携わる、ことを言います。結果その方が自宅、施設で長く、安心して過ごすことが出来る事を目的としています。

 

質問;良い点、悪い点(難しさ)について教えてください。

答え;快適で不安のない便利な日常生活が送れます。いろんな職種の方に相談ができ、行政のサービスにもつながりやすく補助も受けやすくなります。

欠点として、相談する相手によって答えが変わる可能性があることです。

質問;つまりどういうことですか?

答え;病気の症状を看護師やケアマネに相談した時の答えが主治医の意向と違う場合、混乱が生じます。例えば:非常に心配性のケアマネ(看護師、介護士でも)がいたとします。そこに自分の症状を語り「それは違う病院にかかったほうがよい」「検査した方が良い」と助言、一方主治医の意見は「このままで大丈夫」との見解を持っていた場合は、そうとう混乱しますね。

 

質問;どうすればよいですか?

答え;基本は相談すべき相手は、その分野の職種にすべきということです。医療の事は医療関係者、介護の事はケアマネ等、など

 

院長のひとり言

多職種連携をオーケストラに例えてみよう。患者(利用者)さんが指揮者になったとしたら・・いい時はいいが、一歩間違えれば理不尽な要求が出てきそうです。やはり患者さんは観客でないと。ケアマネが指揮者だったら、左記の例にもある通り医療が混乱する恐れがあります。ぼくは医師が指揮者になるのが良いと考えています。    また違う楽団のキャストが集まり、指揮者もあいまいなオーケストラが奏でるハーモニーは?想像に難くないですね。八心会オーケストラなら安心です。

 

明らかになるワクチンの罪

2022年07月26日

反論;2022年7月発行No.184号に、「令和3年度の超過死亡は1月からすでに上昇しておりワクチン接種が本格化したのは5月なので超過死亡の増加はワクチン接種の影響だけではないのでは? 」という趣旨の反論をいただきました。

答え;超過死亡の予測値には幅がありましたので実数で見てみました。

厚生労働省 人口動態速報からのデータ。見事に令和3年の5月以降、死亡者数は例年の上昇幅に比べて高いことが一目瞭然で解りますね。今年は更に輪をかけて高くなっています。ワクチン以外に原因ありますか? ないと思います。

 

院長のひとり言

政府やメディアの言うことを鵜吞みにしないで、自分で調べることも大切です。

ついに80%近くの人がワクチン接種も終えました。さて、コロナ死は減り、元の世界へ戻れましたか?

 

 

➡2022/2/1 黒線:コロナ死 青線:ワクチン接収回数

(解説)2022年2月から両方の線が急上昇しているという奇妙な類似点が認められました。ワクチン接種回数が増えるとコロナ死も増えています。検索サイト bingから、コロナ統計で検索。

 

 

テレビウイルスに洗脳されていたら?

2021年06月04日

兆候1;コロナ感染が蔓延していると思っている。

現実;市川市の人口は49万人 現在までの感染者は総計3314人。

1年と約4か月で人口の約0.7%の方が罹りました。これを蔓延ととるかどうか。

 

兆候2;無症状から感染させてしまうから心配

現実;無症状から感染させる確率は1%以下です。100回無症状のコロナの人と会っても1回もうつりません。そもそも自分に症状がないのに感染しているというのが前提で人に接するっていう考えがあまりにも不自然だと思います。テレビでは散々放送していますので完璧にやられています。

 

兆候3;1日のコロナ陽性者が市川市で10人前後しかいない状況(6月初め)で「まだ不安です。変異株が心配なので」・・と言う。

現実;コロナウイルスは2週間でたんぱく質が1個変異すると言われています。去年のコロナからはだいぶ変わっていますよ。教科書にも「コロナの特徴は変異」すると書いてあります。「また増えてくる」と脅されてきましたがおそらくこのまま減って行くでしょう。

 

兆候4;そもそもPCR陽性者を感染者だと思っている。

現実;唾液のPCR検査ではウイルスの断片や残骸を含めて5個唾液に含まれていると陽性になります。「感染する」とは「ウイルスが体内に入り増殖すること」を言います。そしてウイスルが一度に大量に入らないと感染が成立しません。おそらく大多数の無症状の陽性者は感染者ではありません

院長のひとり言

80台後半の患者さんがポツリと語った。「今は、約70年前の戦争の時と同じだよ」と。当時は米英を憎まなければ非国民、今はコロナを過剰に恐れないと非国民。しかしいまだに、自分が担当している患者さん、その知り合いを含めてコロナ感染症によって亡くなった方は極わずかです。コロナ陽性で入院となりオムツを食べて不幸にも窒息死されてしまった方もコロナ死に数えられました。皆の恐れる気持ちと現実の差があまりにも違うのでビックリしています。

 

認知症患者さんに対して、してはいけないこと

2021年04月09日

その1;「ダメ」と言ってはいけない。

答え;例えば今まで自由に歩いていたのに、危ないから歩いては「ダメ」と言われ強制的に座らせられる。自分がしたいと思うことを理由も解らず全否定されている気分になります。

 

その2;できない、できなかった事を強調する。「なんでそんなこともできないの」とか「さっきいったでしょ」など。

答え;自分としては(認知症の人、本人)なんにも悪いことしていないのに一方的に怒られている感じになる。そして萎縮するか、怒りとして現れます。

 

その3;時間割を押しつける。

答え;高齢者にも当てはまりますが、認知症、高齢の方には生活リズムを維持するため、自分なりのペースがあります。それは非常にゆっくりです。そのペースを乱されると混乱し、頭の中が真っ白になります。出来ることも出来なくなります。

 

その4;語りかけずほっておく。

答え;一人暮らしの方はいたし方ないと思いますが、皆がいる中で、語りかけをしないと疎外感が増し認知症症状が進行します。大変だとは思いますがなるべく語りかけ、そして話す内容は過去の思いで話が最高だと思います。

 

院長のひとり言

こぼれ落ちていく記憶、自分が何をしていたのかも解らなくなっていく恐怖、これが認知症の方の基礎にある不安感です。自宅に居れば、自分の生きてきた軌跡がいっぱいあるのでよいのですが、施設や、新しい環境になってしまうとそれもなくなり、不安が増します。「わたし、どうすればよいの」と表現されることが多くなります。「大丈夫、このままでよいよ」と暖かい眼差しで繰り返し伝えなくてはいけません。出来なくなったことを指摘して心の傷を広げないでほしいですね。

 

風邪(ウイルス感染)の基本

2021年02月09日

質問;そもそも「ウイルス」とはなんですか?

答え;非常に小さい病原体で、人間の体に入って増殖します。体の中でしか増える事はできません。

 

質問;体の中で増えるとどうなりますか?

答え;増殖したウイルスを排除しようと体の中の免疫物質が増えます。その結果として、だるさ、熱、などが出ます。そして大体は人間が勝つのでウイスルは死滅します。この治ろうとする反応が鼻水、咳、嘔吐、下痢、発疹、だるさ、熱となって現れます。

 

質問;予防や薬はありますか?

答え;マスク、手洗い、うがい、他人との距離を取る、などと言われていますが、完璧な予防策はありません。一番大切なのは人間の治る力です。薬やワクチンにすがる傾向がありますが、なんといっても自分の免疫=治る力が一番重要です。免疫力がない人にいくら薬を投与しても治りません。

 

ウイルス(風邪など)の症状は辛いですが、これは人間の治ろうとするために起こる反応です。辛いけれど治るまで安静に時が過ぎるのを待つしかありません。これが基本です。コロナも同様です。

 

院長のひとり言

コロナ対応を一生懸命に行っている病院でもクラスター発生、そして外来中止の流れの報道を見るたびに思います。これが民間病院なら経営困難になり倒産します。民間病院がコロナを受けたくない理由がここにあります。これを解決するにはどうするか、PCR検査で無症状の濃厚接触者探しを止め、有症状の職員のみ症状が回復するまで休む、という従来通りのやり方に戻すしか方法はありません。

 

 

一般的に老人ホームってどんな所?

2021年01月04日

まず:規則が多い。朝昼晩の食事時間、風呂の時間、曜日が決まっている。遊びの時間まで。それ以外は部屋に押し込められる。

結果1; 自分のリズムではなく、施設のリズムに合わせなくてはいけない。身体が衰えるとリズムについていけなくなる。リズムについていけなくなると・・施設のスタッフが見事に手早く処理(車いす、移乗など)してくれる。

結果2;自分で何かしようとしても、「危ないから」とか「時間がかかる」とか「認知症だから」とか言われ取り上げられる。結果、他力本願となる。自分からの能動的意欲が削がれる。

結果3;意欲が低下すると・・生きようとする本能が削がれ・・目がうつろになる。そして植物状態人間の完成(食べる以外は寝ている)

結果4;一見静かなホームになる。隣の人に興味がなくなるので会話もない。

それと;自分の意思では外に出られない。オートロックが掛かっており番号は知らされない。これを監禁状態という。

類似施設;刑務所(行ったことはないので想像です)昔ふうで言えば島流しですかね。まだ島流しの方がましですね。そこでの自分の意思は貫けたので(これも想像です)

 

なかなか経験しないと想像できない世界、それは老人ホームの世界。一番の類似施設は刑務所です。いくら入居金が高くても、いや高ければよりその傾向が強くなるかもしれません。そこは徹底的な管理の世界、本人の意思が尊重されない世界。私はこれが嫌でそれなら自分で作ってみようと思い作った施設が「我が家」です。最期まで人間らしく過ごしたいものです。

 

コロナ脳に洗脳されたらどうなる?

2020年12月02日

~コロナ脳とはコロナに罹ることを極度に恐れている人の脳~

 

その1:持病がある場合は特に、コロナに感染すると、すぐに死んでしまう・・・と思っている。

解説;去年年末から本年にかけてコロナが流行ったおかげで日本人全体の死亡者数は例年より少なかった現実、毎年流行るインフルエンザの方が高齢者にとっては危険だったのです。

 

その2;少しでも身体に異変があるとPCR検査を受けなければ心配、だからしてほしい・・と思っている。

解説;当院にも「PCR検査をすぐしてくれ」の問い合わせがあります。医師が判断し必要であれば紹介するのが決まりです。患者さんからの要望では自費診療になります。当院ではPCR検査はできません。

その3;見事PCR検査陽性なら、すぐに入院して、治療薬を使えば治ると・・思っている。「石田純一もそれで治ったじゃない」と信じきっている。

解説;有名人や社会的地位の高い人は「みんな治療薬を使って治っている、だから自分にも使ってほしい」って本当に信じている。いまだに治療薬はないのが現実で、入院しても対処療法しかありませんし治った人は皆、自然治癒です・・。

 

三蜜回避、マスク、手の消毒の徹底が図られ、ほぼ忠実に実行されてきましたが、この冬になり感染の再拡大、そして更なる徹底をしろ、と言われています。しかしちょっと待ってくだい。これだけやって自粛して、過去最多を更新のニュースを見ると、結局冬場には風邪は流行るという昔からの常識が正しかった、いくら予防しても、流行る物は流行るってことではないのか、と思う今日この頃です。

 

 

インフル より コロナの方が怖いですか?

2020年03月03日

厚生労働省のホームページから

質問:通常の季節性インフルエンザでは、感染者数と死亡者数はどのくらいですか。

答え:例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。
国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001)1818(2005)です。
また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。

 

質問;この間、学校閉鎖やイベント、大規模集会の自粛はしていましたか?

解説;毎年流行りますのでそこまではしていませんでしたね。ちなみにいわゆる新型インフルエンザと大パニックになった年も若い世代の命が80人、中後年も合わせると193人が直接インフルエンザで召されました。

 

現時点ではまだコロナの死亡者数は通年のインフルエンザより少ないですが今後爆発的に増えるかもしれないという恐怖の只中にいます。恐れ過ぎず見守りましょう

 

コロナのおかげで今日、我々日本人は間近に「死」と言うものを感じるようになりました。その結果、あらゆる娯楽が中止に追い込まれ、このイベントに生涯を掛けてきた人々の落胆は目に余にます。「命の大切さ」とよく報道されますが、これはコロナに「命乞い」をしているように見えます。命を懸けてイベントする気概、命を賭してイベントに参加することはしないのでしょうか?怖ければ行かなければよいだけでしょう

認知症記憶すりこみ療法

2019年12月29日

質問;記憶刷り込み療法とはなんですか?

答え;認知症の方に、ある特定の記憶に働きかけ続けることにより、結果笑顔が出て、副次的に自分の存在も記憶の一部になってしまう療法です。私が名付けました。

 

質問;具体的にはどうするのですか?

答え;その方の残っている記憶で一番印象深いところ、一番楽しかった思い出の時の話を延々、毎回繰り返して話していきます。

 

質問;そうするとどうなるのですか?

答え;例えば、戦前での思い出が印象的だった○○さん、戦争前の楽しい思い出の話ばかり重ねていくといつの間にか「あなたとは戦前からの付き合いよね」と笑顔になって話してくれます。

 

質問;認知症の方に対する脳トレに意味はありますか?

答え;私見ですが意味、効果はないと思います。計算や漢字の読みクイズの知識がたとえ上がってもその方の幸せにはつながりません。一つでもいい思い出、印象深い記憶に対する共感があればその方の笑顔につながります。おためしあれ。

 

ある料亭の女将の物語。認知症を患い、なにかいつもイライラしてほぼ会話ができないとされていた。当初は「ご馳走様、美味しかった」ですり込もうとしたが今一つ、ある日の会話で、大将を引き継いだ息子に対して「血の涙を流して息子を勘当し、のれんを下した」話を引き出した。それから「女将はのれんを守ったのだよ」と自己肯定共感発言の繰り返し、その後「こんにちは」の笑顔を女将の方から・・・今も会うと頂けるようになった。