我が家の奇跡
2019年03月28日
我が家の住人は問題行動があっても薬で鎮静せず、スタッフの愛情ある声かけだけでなんとかしています。
しかし中にはいつまでも目立つ問題行動のある人もいて、そのMさんは、物を盗む、住人皆のドアをバタンといきなり開ける、便を部屋になすりつけるなどとスタッフや住人をさんざん泣かせていました。
しかし時がたちMさんも最期の時が近づいてきました。弱ってきて盗むことも人のドアを開けることも出来なくなりました。それでもMさんはみんなのいるリビングのいつもの席に行きたがり、その願いを叶えようとベッドをそのいつもの場所へ持っていきました。
あんなに皆を困らせていたのに弱ったMさんを住人はみんな心配しました。
そして旅だったMさんのお別れ会でみんな「寂しくなるね」と口々に言いました。
最期まで存在感のとても強かったMさん。一生懸命生きてたMさん。いつまでもいつまでも最期「我が家」で一緒に過ごした家族の一員としてみんなの記憶の中に。